トレースというと絵をなぞっていくような作業を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、Illustratorの画像トレース機能はオートトレースと言っていいほど簡単に画像ファイルをベクター形式にしてくれます。
手書き文字のトレース
まず、ウィンドウ >画像トレース から画像トレースのパネルを開きます。下のようなパネルが出てきます。メニュバーから行うこともできますがパネルを出したほうが操作しやすいです。

次にファイル>配置からトレースしたい画像を配置します。画像の配置はドラッグ&ドロップでも行うことができます。
ここでは下のような手書き文字の画像ファイルをベクター化してみます。

まずは一番簡単な方法です。Illustratorの画像トレースはプリセットの部分で様々な仕様を選ぶことができますが、画像を選択して、そのままトレースのボタンを押し拡張すれば、画像ファイルからベクター形式へと変換されます。
シンプルな画像であれば特にパラメーターをいじる必要がありません。

上のように編集可能なベクター形式のファイルとなりました。
プリセットオプションを利用して素早く変換
次は可愛い猫の写真を用意しました。少しリアルなイラストを作ってみます。
より写真に近いイラストにするにはプリセットを写真(高解像度)にします。
Illustratorの画像トレースには様々なプリセットが用意されており、プリセットを選ぶだけで他の項目のカラーモードやパレット、カラーなども自動で決まります。
プレビューにチェックを入れておくと結果を見ながら作業ができます。スペックの低いPCだと少し重くなるかもしれません。

満足のいく結果を得られたなら拡張のボタンを押します。
画像を拡大してみるとベクター形式になっていることがわかります。拡張した直後はグループ化されています。グループ化を解除して編集してもいいですが、ダブルクリックで特定のオブジェクトだけの編集も可能です。

イラストに近い表現
イラストに近い表現にするには「カラー」の数値を少なくします。下の画像はカラーを8にしてみました。写真の雰囲気を残しながらも、だいぶパスの数も少なくなり、かわいい猫になりました。

高解像度でトレースするとリアルな表現になりますが、動作が重くなりやすく、イラストっぽさが失われます。そんな時な「パレット」を「限定」にするか、「カラー」の数値を少なくしてみてください。
Illustratorのプラン
Illustratorは年間契約であれば月3280円で利用することができます。また、月々プランを利用して1ヶ月単位でも利用も可能です。
現在Illustratorは生成AIを利用してベクター画像も生成できるようになりました。
ブランクのある方や、これから挑戦してみようというかたも、この機会に是非始めてみて下さい。Illustratorは絵心のない方でもイラストを制作できるソフトです。
Illustrator単体プランで機能できる機能
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