iPadの中でも人気モデルのiPad第9世代と2022年10月に発売された最新モデルiPad第10世代を詳しく比較し、それぞれの特徴や違いを紹介します。
円安と物価高で今後発売されるiPadは値上げが予想されるので、今のうちにどちらかを持っておくと、しばらくは安心かと思います。
スペックを表で比較
項目 | iPad 第9世代のスペック | iPad 第10世代のスペック |
---|---|---|
ディスプレイ | Retinaディスプレイ True Tone | Liquid Retinaディスプレイ True Tone |
サイズ | 高さ: 250.6mm 幅: 174.1mm 厚さ: 7.5mm | 高さ: 248.6mm 幅: 179.5mm 厚さ: 7.0mm |
OS | iPadOS 18対応 | iPadOS 18対応 |
チップ | A13 Bionic | A14 Bionic |
メモリ | 3GB | 4GB |
ストレージ | 64GB 256GB | 64GB 256GB |
重さ | 487g(Wi-Fiモデル) | 477g (Wi-Fiモデル) |
セキュリティ認証 | Touch ID (ホームボタン) | Touch ID (トップボタン) |
カメラ | 8MP(背面) 12MP(フロント) | 12MP(背面) 12MP(フロント) |
動画撮影 | フルHD (1080p) | 4K (60fpsまで) |
接続端子 | Lightning | USB-C |
通信規格 | 4G | 5G |
Wi-Fi | Wi-Fi 5 | Wi-Fi 6 |
フルラミネーションディスプレイ | × | × |
Apple Pencil | Apple Pencil 第1世代 | Apple Pencil 第1世代 Apple Pencil(USB-C) |
キーボード | Smart Keyboardに対応 | Magic Keyboard Folioに対応 |
価格 | 49,800円~ | 58,800円~ |
第10世代はイオシスで未使用品がまだあると思いますので良かったらみてください。
性能
まずは、両モデルの性能を比較してみましょう。
A13 BionicからA14 Bionic
第10世代はより新しいA14 Bionicチップを搭載し、処理速度が約20%向上しています。ただし、この性能向上に伴い、価格も上昇しているのが特徴です。
メモリが3GBから4GBへ
地味な変更かもしれませんが、メモリが3GBから4GBへ増量されたのは大きな変更だと思っています。アプリによってチップよりもメモリがネックになってカクついたりすることがあるので4GBになったことは助かります。
本当はもっと積んでほしいのですが、上位モデルの AirやProとの差別化をはかる上ではこれ以上メモリを増やすのは難しいのかなと思います。
ディスプレイ
両モデルともTrue Toneテクノロジーに対応しており、周囲の環境光に合わせて画面の色味を自動調整します。
色域に関しては、Liquid Retinaディスプレイの第10世代の方がわずかに広くなっており、より鮮やかな色表現が可能です。
ただ、そこまで大きな違いはないという感じです。
サイズ感

左が第10世代 右が第9世代
第10世代は画面サイズが大きくなった一方で、ベゼル(画面の縁)が細くなったため、本体サイズはあまり変わっていません。むしろ重量は軽くなっています。
形状
上が第10世代、下が第9世代

第9世代は全体的に丸みを帯びた形状だが、第10世代は厚みが均一なフラットな形状が特徴です。第10世代以外にもiPad AirやProはこの形状です。
ボタン


左が第10世代 右が第9世代
第9世代は従来通りのホームボタンとTouch IDを搭載していますが、第10世代ではホームボタンが廃止され、Touch IDが電源ボタンに移動しました。
ホームボタンに慣れている方や、物理ボタンを好む方にとっては、第9世代の方が使いやすいと感じるかもしれません。
コネクタ
第9世代はLightningコネクタを採用していますが、第10世代ではUSB-Cに変更されました。USB-Cの採用により、より幅広い周辺機器との互換性が確保され、データ転送速度も向上しています。
スピーカー
第10世代上部スピーカー

第10世代下部スピーカー

第9世代が機体の下部一ヵ所だけだったのに対して第10世代は上下2ヵ所にスピーカーを搭載しています。
カメラ

第10世代はインカメラの位置が機体の中央になりました。これによりZoomなどのビデオ通話の際に、位置が合わせやすくなりました。
ApplePencil
ApplePencilに関してはどちらも第1世代対応で変更はありません。
本当は側面で充電できる第2世代にして欲しかったですが、特に書き心地も良いので不満はありません。
対応キーボード
第9世代と第10世代では使えるキーボードに違いがあります。第9世代がSmart Keyboardなのに対して、第10世代はMagic Keyboard Folioに対応しています。
iPadは機種によって使えるキーボードが指定されているので注意が必要です。


Smart keyboardとMagic Keyboard Folioの一番の違いはトラックパッドの有無です。写真のようにMagic Keyboard Folioはトラックパッドが付いているのでノートPCと同じように利用できます。

また、キーボード部分と後ろのカバー兼スタンドの部分を取り外して利用できるのも大きなメリットです。タブレットとしてもノートPCとしても利用したい方は第10世代のほうがおすすめです。
クリエイティブ用途には使える?
本格的にイラストや動画編集を重視する場合は、iPad Air 第5世代以上もしくはiPad Proの検討をおすすめします。メモリが3~4ギガではイラストや動画編集を本格的にやるにはやや少ないです。
第9世代、第10世代共にペン先とスクリーンとの視差を少なくするフルラミネーショやより滑らかな描画を可能にするProMotionも非搭載です。制作作業向けの端末ではないのかなという感じですが、Procreateやillustratorなどもレイヤー数や描画量が多くなりすぎなければ普通に使えます。
変更点まとめ
- メモリが3GBから4GBへ変更
- チップが進化して重たいゲームやアプリもやりやすくなった
- ホームボタンが廃止されモダンなベゼルレスモデルになり、より画面が広く使える
- コネクタがLightningからUSB‐Cに
- 4Kビデオ撮影が可能になった
- 超広角インカメラの位置がセンターになりZoomなどがやりやすくなった
これらの変更点を考えると価格が少し上がることも許容範囲かなと思います。
サポート期間も数年間は第10世代のほうが長くなると思うので、これから買う方には第10世代のほうがおすすめです。
無印iPadの方は上位モデルの AirやProがあるので、どうしても大きく性能アップはなく地味な進化にはなるのですが、今後円安や原材料高で価格が高騰していく可能性があるので、初めてiPadを購入する方にも、旧モデルから買い替えの方にも第10世代iPadは賢明な選択かなと思います。
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